紙芝居1ページ目

女の子 「ラララン、
     私のランドセル、
     ピッカピカ」 

男の子 「ふふふ~、
     僕のランドセルぼ~ろぼろ。
     でも、いいんだもん。
     もうすぐ卒業。
     捨てちゃうもん。」 


     すると~・・・

紙芝居2ページ目

ピース 「ちょっと、待った!」

男の子 「き、きみたち、だあれ?」

ピース 「僕たちは、革のピース!
     元は命ある動物。
     そんなに簡単に
     捨てるって言わないでよ」

女の子 「ねえ、ピース、
     かわって私たちの体にも
     あるこの皮のこと?」

紙芝居3ページ目

ピース 「うん。
     僕たちは、もとは牛の皮。
     でも、今は皮から革へ
     生まれ変わったんだよ」
男の子 「えーっ?
     それ、どういう意味?
     どうやって、皮から革に変身するの?
     ねえピース、教えてよ~」
ピース 「じゃあ、革の工場をのぞいてみようか。
     ねえ、みんなも一緒に行こうよ。
     僕と一緒に声を合わせて、
     こう唱えて。
     『カワッコ、カワッコ、ミニイコウ!』って
     せーの『カワッコ、カワッコ、ミニイコウ!』」
     
     (会場の全員で唱える)

女の子 「わあ~、風が吹いてきた~」

     ヒュ~ン
     さあ、どこに着くのかな~?

紙芝居4ページ目

男の子 「ふぅ。着いたね。」

女の子 「ここが革の工場なの?」

ピース 「そうだよー。
     初めに動物の皮についている
     汚れを落とすために水で洗うんだ。
     それから、石灰に漬けて、
     皮を柔らかくして、毛を抜くんだよ。」

紙芝居5ページ目

ピース 「動物の皮はそのままでは腐ったり、
     固くなったりして、使えなくなるんだ。
     そこで、薬品をしみこませて、
     皮を丈夫で長持ちする革に変えるんだよ。
     このことを、『なめす』って言うのさ。
     皮をなめすには、使う薬や方法も
     たくさんあって、
     『なめし職人さん』によって違うんだ。
     優れた職人さんの手で、
     僕たち、生まれ変わったんだよ!」

女の子 「そういえば、『革』という字は
     『カク』とも読んで、
     『改める』『新しくなる』っていう意味を
     6年生で習ったよー」

紙芝居6ページ目

ピース 「薬に漬けた革の水分を取り除いて、
     伸ばしながら乾かしているよ。
     この後も揉んで柔らかくしたり、色をつけたり、
     型で模様をつけることもあるんだ。」
     
男の子 「へえ~、皮が革に変わるまでに、
     長~い時間と職人さんの技や知恵が
     使われていたんだねー」
ピース 「1枚1枚手をかけてできた革は、
     君たちと同じように個性があって、
     世界にひとつしかない物になるんだよ!」
女の子 「すご~い。
     この革から、私たちのランドセルや
     サッカーボールが作られるのかー。
     ねえ、ピース。
     皮をなめす前と後では何が違うの?」
ピース 「それじゃあ、目に見えないくらい
     小さ~くなって、皮の正体を見に行こうか。
     みんな、また一緒に唱えてね。
     せーの、カワッコ、カワッコ、ミニイコウ」

紙芝居7ページ目

ピース 「これが、牛の皮の断面。
     表面に毛が生えているよ。
     皮をなめすと、この真ん中の部分や
     その下のモコモコしているところの
     コラーゲン線維が革になるんだよ」

紙芝居8ページ目

ピース 「こうしてできた革は、
     空気や水分を通したり呼吸しているんだ。
     革は、布よりも空気を通しにくく、
     水分は吸い込みやすいんだよ。
     しかも、形が変わりにくくて丈夫で美しいし、
     水にぬらせば形を変えることもできるんだよ。
     だから、いろいろなものに使われているんだよ。
     ほら、身の回りを探してみると
     革で作られているものがいっぱいあるでしょ?
     実は、世界中のいろいろなところで
     革が使われているんだ!」

女の子 「わあー、革って世界中で使われているのね。」

男の子 「ねえ、ピース。人間はいつ頃から
     革を使うようになったのかなあ?」
     
ピース 「今度はそうきたか。
     じゃあ、大昔にひとっ飛びしてみようか。
     みんな、一緒に、せーの、
     カワッコ、カワッコ、ミニイコウ」

     ヒュ~ン

紙芝居9ページ目

ピース 「はるか遠い遠い昔から、
     人は他の生き物の命をもらって生きてきたんだ。
     みんなも生きるために動物や魚など
     たくさんの命をいただいているよね。
     お肉は、動物の体の一部分でしょ。
     食べた後に残る皮や骨も同じ。
     いろいろなことに使われているよね。」
女の子 「毛皮は、寒さや怪我から身を守るのに
     役立つよね。骨や角も飾りや道具になるね。」
男の子 「食べることだけでなく、着るのも、住むのも、
     人は昔から生き物のお世話になってきたのかー」
ピース 「皮をなめす技術は、
     五千年くらい前からあったと言われているから、
     人と革は、
     長い長いおつきあいをしているってことだね。
     では、またタイムスリップしてみよう。
     せーの、カワッコ、カワッコ、ミニイコウ」

     ヒュ~ン

紙芝居10ページ目

男の子 「鎧や兜だ。武士の時代にきたぞ。
     ここでも革が使われているんだね。」

ピース 「革は固くて丈夫だから、
     戦いのときはそれで身を守ったんだよ。
     それに燃えにくいから、江戸時代には
     火消の服や道具にも使われていたんだ。」

女の子 「昔からずっと革が使われていたことが
     よくわかったわ。
     でも・・・これから先はどうなるのかなあ。」

ピース 「では、少しだけ未来へ行ってみよう!
     せーの、カワッコ、カワッコ、ミニイコウ」

     ヒュ~ン

紙芝居11ページ目

男の子 「あっ、僕のランドセル!
     使い終わったランドセルから
     こんな可愛いのができるんだ!
     あはは・・・傷もちゃんと残ってるよ。
     記念になるね。
     他にも、ペンケースとか定期入れとかも
     作れそうだぞ」

女の子 「私のはまだきれいだから、
     妹が使ってくれてる。
     うれしいなあ!」

紙芝居12ページ目

男の子 「革は生き物の命なんだね。
     ずっと大切にしたいなあー」

ピース 「きっと、もっとあるよ。
     革でできるもの、革を使ってできること。」

女の子 「あー、はやく革で遊んでみたいなあー、
     何か作ってみたいなあー」

ピース 「ぜひ、君たちも革にさわって、
     いろいろ作ってみてね!
     君は、革のピースの声が聞こえるかな?
     カワッコ、カワッコ、スクスク育てー」


  ≪おしまい≫